中国で誕生した鍼灸
鍼灸
は、一般に「はり・きゅう」または
「しんきゅう」と呼ばれています。
東洋医学、漢方医学の一分野として
中国に起源をもつ伝統的医療です。
鍼灸
は金属の細い針を経穴(ツボ)に刺入し、
或いは艾(もぐさ)を燃焼させて
経穴(ツボ)に刺激を加え
病気を治そうとする医術です。
鍼灸医学は、日本には6世紀の初め
飛鳥時代に仏教の伝来より11年遅く、
また漢方薬より先に
渡来したと云われています。
古代の中国で揚子江流域や
その南方の地質が豊かで、
さまざまな植物が茂った所では
その根・皮・木・草等を採集して
煎じて飲む薬としての療法が
発達したとされています。
一方、黄河流域は土地が痩せて
植物の種類も少なく
生育も悪い地方では、煎じ薬に頼りがたく
経験的に鍼灸療法が
発達したものと思われます。
この2つの医学は、
中国の漢の時代にひとつに
集大成されましたので今日では、
漢方医学と呼ばれています。
これらを集大成した最古の医書「黄帝内経
」は、
すでに紀元前に書かれています。
現代に通じる論理の確かさと歴史の重みは、
改めて古代中国のすぐれた生活の知恵と
病気に対する洞察の鋭さをうかがわせます。
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